*目次

1.はじめに

※ユーザー定義テンプレートの機能概要および追加方法は『ユーザー定義テンプレートを追加する』の記事をご参照ください。

本記事では、MakeLeapsのサンプルExcelファイルをベースに、簡単な変更を行いたい方向けに、具体例を示しながらカスタマイズする方法をご案内します。

2.カスタマイズをする前の注意事項

書類PDF上に反映されるExcelの設定

  • ページ設定

    • 用紙サイズと向き(「A4縦」と「A4横」のみ対応)

    • 余白

    • ページ番号を含むヘッダーとフッター

  • セル構造(各行の高さ、列の幅)

  • フォント種類を除く、「セルの書式設定」:表示形式(テキスト・日付・通貨・数値)、フォントのサイズ/スタイル/色、罫線、塗りつぶしの色

  • 「セルの書式設定」>配置:

    • 縦位置:上詰め、中央揃え、下詰め

    • 横位置:標準、左詰め(インデント)=0、左詰め(インデント)>0、中央揃え、右詰め(インデント)=0

  • セルの内容

    • 固定表記

    • 変数:MakeLeapsの書類の値に置き換えられたうえ、反映されます

  • 画像データ(Excel内で加工されていないデータに限る)

    • Excel内で画像の透明度などを指定すると、郵送代行時にエラーが起きて郵送できなくなる可能性があります。予め加工済みの画像データのみ、ご利用ください。

  • 印刷範囲の指定:Excel上で印刷範囲が指定されている場合、PDFは印刷範囲の指定通りに出力されます。

    行/セルが印刷範囲に含まれていると、MakeLeaps上の入力量によってはPDFが正しく出力されない場合があるため、列のみの印刷範囲指定を行ってください。
    ・推奨:「A:I」(列のみの指定)

    ・推奨しない:「A1:I46」(セル単位での指定)

     *明細行が多い場合など、MakeLeaps上の入力内容がExcel上で指定した印刷範囲を超過すると、PDFが正しく出力されません。

    テンプレート保存時に表示される注意事項を確認し、現在の印刷設定が「推奨しない」に該当していないことを確認してください。
    また、以下は動作サポートしていないため、テンプレートの保存がでません。「A:I, O:M」「A1:I50, A55:I100」(シート内の複数範囲指定)
    印刷範囲を修正し、テンプレートを保存してください。

行の高さについて

  • セルの結合がない場合:行の高さはExcel上で定義された高さで出力されます。「自動調整」と「固定」の2パターンがあります。

  • セルの結合がある場合:通常Excelでは行の高さが自動的に「固定」されますが、MakeLeapsでは一部のケースにおける行の高さの調整を可能にしました。

    • 1行に複数列のセルを結合している:行の高さはExcel上で定義された高さで出力されます。データの出力行数に合わせて行の高さを自動的に変更させたい場合は、あらかじめExcelで「自動調整」を指定してください。

    • 複数行のセルを結合している:行の高さが「固定」のままになります。

Excelファイル内で下記の設定を行っても反映されない、もしくはエラーが表示されることがありますので、利用しないでください。

  • セルの数式(例:「=C3+D3」、「=concat(C1,C2)」)

  • 条件付き書式

  • セルの書式設定>表示形式「ユーザー定義」で分類されるもの

  • セルの書式設定>文字配置>横位置>「右詰め(インデント)」

  • [改ページ プレビュー] でマウスで改ページを移動させる場合、改ページが反映されない

下記の記載が含まれる行はPDF上に出力されません。同一行に書類上の項目名や項目内容、変数を記載しないようご留意ください。

  • [[loop …]]

  • [[if …]]

  • [[endif]]

  • [[endloop]]

書類PDF上への出力内容の確認方法

Excelファイルを作成後、MakeLeapsのカスタムテンプレート追加時のプレビューで、PDF書類上への出力内容をご確認いただけます。Excelファイルで設定した条件や所定の位置に書類のデータが正しく出力されるかをご確認の上、カステムテンプレートの適用を進めてください。

明細行の数や文字数、複数税率と単一税率でそれぞれ異なる書類を作成する可能性がある場合など、各種条件に該当するそれぞれの書類のプレビューをご確認ください。

カスタムテンプレートの追加とプレビュー方法は『ユーザー定義テンプレートを追加する』の記事をご参照ください。

3.カスタマイズの具体例

下記の説明は、請求書のサンプルファイル番号「Invoice_001」を使用しています。

まずは『ユーザー定義テンプレート:サンプルファイル一覧』記事より、当該サンプルファイルをダウンロードしてください。

「Invoice_001」のダウンロードはこちら

また、出力するデータ項目に関しては、『ユーザー定義テンプレート:利用可能な変数』の記事をご参照ください。

■書類データの表示箇所を変える

  • 自社連絡先の表示項目を減らす

[サンプルのPDF出力イメージ]

自社情報について、下記の情報が表示されています。

  1. 社名

  2. 住所

  3. 電話番号

  4. FAX番号

  5. 担当者個人名

  6. 登録番号

[やりたいこと]

FAXの連絡を受け付けていないため、FAX番号を非表示にする

[Excelファイルの修正方法]

(1)変数の一覧表を参照し、対象となる変数を確認する

この例の場合は、以下の変数が対象となります。

[[partner_fax_number]] => (自社)FAX

(2)対象項目が含まれる(セルF14)の内容を削除する

必要に応じて不要な行の削除など書式の調整をしてください。

[Excelファイルの修正後イメージ]

[修正後のPDF出力イメージ]


  • 自社名の下に書類上にない「代表者名」を表示する

[サンプルのPDF出力イメージ]

自社情報について、社名の下に、住所が表示されています。

[やりたいこと]

自社名の下に代表者名を表示する

[Excelファイルの修正方法]

(1)代表者名を表示させたい位置に行を追加する

(2)直接代表者名を書き込む

この例の場合は、書類にない固定文言を表示させたいため、直接その文言を書き  込んでいますが、書類上のデータを表示させたい場合は、適宜該当する変数を書き込んでください。

(3)セルの書式などを調整する

[Excelファイルの修正後イメージ]

[修正後のPDF出力イメージ]


  • 振込口座の表示箇所を変える

[サンプルのPDF出力イメージ]

明細表の下に振込口座が表示されます。

[やりたいこと]

合計金額の下に振込口座を表示させる

[Excelファイルの修正方法]

(1)元の位置にある項目の内容(52行目の「[[bank_details_header]]」と「[[bank_details]]」)を削除する

(2)項目を表示させたい位置に行を追加する

振込口座のデータの横幅は合計金額の幅に合わせたいため、18行目「合計金額」の下に行を確保し、横のセルを結合します。

(3)任意のセルに変数情報を書き込む

それぞれのセルに以下の情報を書き込んでください。

セルA20:振込口座表記名の変数「[[bank_details_header]]」

セルB20:振込口座情報の変数「[[bank_details]]」

(4)セルの書式などを調整する
振込口座のデータは複数行あるため、行の高さは「自動調整」に指定します。

[Excelファイルの修正後イメージ]

[修正後のPDF出力イメージ]


  • 発行日と請求書番号の順番を変える

[サンプルのPDF出力イメージ]

書類の右上に発行日と請求書番号が表示されます。

[やりたいこと]

発行日を一番上に持って行き、その次に請求書番号を表示させる

[Excelファイルの修正方法]

(1)入れ替えたい内容に合わせて、セルの内容を書き換える

当該項目の箇所で下記の書き換えをします。

  • セルF3:「請求書番号」→「発行日」

  • セルG3:「[[document_number]]」→「[[date]]」

  • セルF4:「発行日」→「請求書番号」

  • セルG4:「[[date]]」→「[[document_number]]」

(2)セルの書式(「[[document_number]]」と「[[date]]」)などを調整する

[Excelファイルの修正後イメージ]


  • 宛先の表示順を変える

[サンプルのPDF出力イメージ]

情報の並び順

  1. 取引先会社名

  2. 住所

  3. 取引先部署名(あれば)

  4. 連絡先の個人名(あれば)

[やりたいこと]

住所の上に連絡先の担当者個人名を表示させる

[Excelファイルの修正方法]

同一セル内の変数の順番を任意のものに変更する

この例の場合は、セルA3内に記載されている変数の中から、一番下の連絡先名の

変数を削除し、部署名の変数の下に貼り付けてください。

 [変更前]

 [[client_name_with_honorific]] (取引先)社名+御中

 [[client_address.formatted]]  (取引先)住所

 [[client_contact_department_with_honorific]] (取引先)部門+御中

 [[client_contact_name_with_honorific]] (取引先)連絡先名

 [変更後]

 [[client_name_with_honorific]] (取引先)社名+御中

 [[client_contact_department_with_honorific]] (取引先)部門+御中

 [[client_contact_name_with_honorific]] 取引先)連絡先名+様

 [[client_address.formatted]] (取引先)住所

[Excelファイルの修正後イメージ]

[修正後のPDF出力イメージ]


■明細表の列の表示順を変える

  • 単価の表示順を変える

[サンプルのPDF出力イメージ]

[やりたいこと]

数量の左に単価の列を配置する

[Excelファイルの修正方法]

(1)修正箇所を確認する

数量、単位、単価は「項目」の明細行にのみ、データが存在します。

この例では25行目/28行目[[if item.kind = "normal"]]の次の行(26行目/29行目)にて、「項目」明細行の出力フォーマットを設定します。

(2)ヘッダーの表記を変更する

23行目の明細表のヘッダーを単価、数量、単位の順番に変えます。

(3)1で確認したセルに、それぞれに対応する変数を書き込む

  

この例の場合は、以下の変数を書き込んでください。

D26、D29(単価): [[item.unit_cost.amount]]

E26、E29(数量):[[item.quantity]]

F26、F29(単位): [[item.quantity_unit]]

(4)それぞれのセルの書式などを調整する

[Excelファイルの修正後イメージ]

[修正後のPDF出力イメージ]


■デザインを微調整する

  • ロゴ、社印の表示場所を変えたい、ロゴの大きさを調整する

[Excelファイルの修正方法]

ファイル上でロゴ、社印の画像ファイルの大きさや位置を調整する


  • 承認印欄を載せたい、領収証に収入印紙を貼る専用スペースを追加する

[Excelファイルの修正方法]

この例の場合は、自社情報の下に承認印欄を追加します。

(1)承認印欄の枠を作る

(2)セルの書式などを調整する

[Excelファイルの修正後イメージ]

[修正後のPDF出力イメージ]


  • ページ番号を挿入する

[Excelファイルの修正方法]

ヘッダー/フッター機能で、印刷時にページ番号が差し込まれるように設定する

※ヘッダー/フッターでは、MakeLeapsの変数が機能しませんのでご留意ください。(書類データが出力されずに変数名がそのままPDFに出力されます)


  • 合計金額の枠を太くする

[Excelファイルの修正方法]

セルの罫線設定で任意の太さに調整する


  • 数字の出力フォーマットを変更する

[Excelファイルの修正方法]

セルの「表示形式」(エクセルのバージョンによっては「書式設定」と呼ばれる)機能を使って任意の表示形式に設定する

「表示形式」の設定がないと、金額の表示であっても、カンマのない数字のみが出力されます。

例:10000

例えば、金額の「10000」を「10,000」として出力したい場合は、「表示形式」で「数値」を選んだ上、「3 桁区切り記号を使う」にチェックを入れるなど、任意の表示となるように調整してください。


具体例にはないカスタマイズ

上記の具体例を読んでも、設定したいことが見つからない・設定方法がわからない場合は、Excel上の設定の再確認、もしくは高度な設定が必要だと考えられます。

高度な設定に関しては、「ユーザー定義のテンプレート:高度なカスタマイズ」記事をご参照ください。

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